ガイアの由来

どちらの単語も「地球」を意味します。一般的に使われるアース(Earth)は「大地、地面」という意味も持っており、地球の地表部分の土や岩石に注目し ています。それに対して、ガイア(Gaia)は、地面だけでなく、水、空気、そして地球に生きる生物をも含めた地球全体を指しています。この考え方は、 「ガイア理論」として発表されています。

1970年代、イギリスの科学者 ジェームズ・ラブロック博士が「ガイア理論」を発表しました。この理論では、地球を自己調節するシステムと考え ます。地球と生物が相互に依存しあって環境を作り上げ、自ら適応し調節しながら進化している。その意味において「生きている」「巨大な生命体」と捉える考 え方です。

今の地球は、38億年前より25%も多い太陽エネルギーを受けています。にもかかわらず、生物が生き続けられる気候をある程度保ってきました。酸 素のレベルは何億年も一定です。何かが指示を出したわけでもなく、地球が意識して制御したわけでもありません。自動的に調節されてきたのです。これは、生 物の特徴の一つとされる恒常性(外的環境が変わっても、内部環境を一定に保つことができる性質のこと)と同じことと言えます。

地球は、内部と外部の環境が変化しても適応できるように、いくつかの安定状態をもっています。まるでラクダが、体温を日中には40℃まで上げ、夜間には34度まで下げて、調節するように。

産業革命以降、人類は我が物顔で地球の資源を使ってきました。人口を増やし、食糧生産のために大規模に土地を切り拓き、空気や水を汚し、ゴミを出 し・・・。そして今、人間活動が出してきた温室効果ガスが、気候変動・地球温暖化を引き起こしています。人間活動が、ガイアの自己調整機能を脅かしている のです。

「地球規模の危機」といっても、ガイアはきっとこれまでと同じ営みを続けるでしょう。危機に瀕しているのは、むしろ私たち人類なのです。ガイアは、人類がいなくても、生き続けることができるのですから。

何のための経済活動でしょうか? 何のための社会の営みでしょうか?
「私たちは地球と地球上の生物と共に生きている・生かされている」-その感謝の気持ちを意識し、行動に反映する人を増やすために、ガイアを団体名に使うことにしました。

<参考文献>

地球生命圏-ガイアの科学
ジェームズ・ラブロック(著)、星川淳(訳)
工作舎 1984年10月

ガイアの時代-地球生命圏の進化
ジェームズ・ラブロック(著)、星川淳(訳)
工作舎 1989年10月

ガイア-地球は生きている
ジェームズ・ラブロック(著)、松井孝典(日本語版監修)
産調出版 2003年8月

ガイアの復讐
ジェームズ・ラブロック(著)、竹村健一(訳)、秋元勇巳(監修)
中央公論新社 2006年7月